一言でゴムと言ってもその特徴や用途は様々なものがあります。弊社では、プロとしてお客様のご要望に沿ったゴム材を用いたゴム金型の製造を行っています。

天然ゴム(NR)【比重:0.91~0.93】

最もゴムらしい弾性を持ったゴム、耐摩耗性など力学的性質が良い
主な用途:大型タイヤ、ホース、工業用パッキンなど

スチレン、ブタジェンゴム(SBR)【比重:0.93~0.94】

比較的安価で、天然ゴムより耐摩耗性・耐老化性が良い
主な用途:自動車タイヤ、防振ゴム、ロールなど

ブチルゴム(IIR)【比重:0.91~0.93】

対候性、耐オゾン性、耐ガス透過性が良く極性溶剤に耐える
主な用途:タイヤのインナーチューブ、電線被覆、窓枠ゴムなど

ニトリゴム(NBR)【比重:1.00~1.20】

耐油性、耐摩耗性、耐老化性がよい
主な用途:オイルシール、ガスケット、パッキン、耐油向け工業用品など

エチレン・プロピレンゴム(EPDM)【比重:0.86~0.87】

耐老化性、耐オゾン性、極性液体に対する抵抗性、電気的性質がよい
主な用途:電線被覆、ウェザーストリップ、窓枠ゴム、コンベアベルトなど

クロロプレンゴム(ネオプレンゴム)(CR)【比重:1.15~1.25】

クロロプレンゴム(ネオプレンゴム、CR)は、耐候性、耐オゾン性、耐薬品性、耐熱性などの特性に優れ、また機械的強度も持ち合わせているバランスの良いゴムです。そのため、自動車部品や接着剤、スポンジ、電線、各種ゴム製品に幅広く使われています。しかし、低温時には結晶化しやすいという特性を持っているため、低温時の使用には注意が必要です。
主な用途:電線被覆、航空部品、防振ゴム、一般工業用品など

機械・物理的特性
可能なJIS硬さ範囲10~90
引張強さ(kg/cm2)50~250
伸び(%)100~1000
反発弾性
引き裂き強さ
耐摩耗性○~◎
退屈曲亀裂性
耐熱性(最大使用可能温度℃)130
耐寒性(最低使用可能温度℃)-60
耐老化性
耐オゾン性
耐候性
耐炎性
耐放射性△~○
ガス透過性(cc・cm/cm2・sec・atm)3
電気絶縁性1010~1012
耐油・耐薬品特性
ガソリン・軽油
ベンゼン・トルエン×
トリクレン×
アルコール
エーテル×~△
ケトン(MEK)△~○
酢酸エチル×
有機酸×~△
高濃度無機酸
低濃度無機酸
高濃度アルカリ
低濃度アルカリ

ウレタンゴム(PUR)【比重:1.00~1.30】

力学的強度が特に優れている
主な用途:工業用ロール、ソリッドタイヤ、高圧パッキンなど

シリコーンゴム(SI)【比重:0.95~0.98】

シリコーンゴム(Si)は様々な特性をもつ合成樹脂です。ゴム状やプラスチック状、オイル状まであらゆる形状をとるため、使用される製品は多岐にわたります。自動車やエレクトロニクスから医療、玩具、レジャー用品など非常に幅広いです。
主な用途:パッキン、ガスケット、医療用ゴム、食品系ゴムなど

耐熱性

一般のゴム製品は耐熱温度が100℃以下ですが、シリコーンゴム(Si)は150℃でもほとんど特性に変化がなく、半永久的に使用できます。200℃でも連続10,000時間以上の使用に耐えることができます。

耐寒性

一般のゴム製品の脆化点は-20℃〜-30℃ですが、シリコーンゴム(Si)は-60℃〜-70℃まで弾力性を保つことができます。

耐候性

シリコーンゴム(Si)は耐候性に優れています。コロナ放電により発生するオゾンで一般の有機系ゴムは急激に劣化しますが、シリコーンゴム(Si)はほとんど影響を受けません。

難燃性

シリコーンゴム(Si)は、基本的には可燃物ですが、難燃剤を添加することによって難燃性を付与できます。

防振性

シリコーンゴム(Si)は損失係数が小さく、防振性が高くはありませんが、防振性を高めることで、広い温度範囲で防振性を有したシリコーンゴム(Si)になります。

離型性

一般のゴム製品は耐熱温度が100℃以下ですが、シリコーンゴム(Si)は150℃でもほとんど特性に変化がなく、半永久的に使用できます。200℃でも連続10,000時間以上の使用に耐えることができます。

非腐食性

シリコーンゴム(Si)は金属をはじめ、多くの材料に対して悪影響がなく腐食させません。

生理的不活性

シリコーンゴム(Si)は生理的に不活性で、生体に対して安全性が高いです。

フッ素ゴム(FPM)【比重:1.80~1.82】

最高の耐熱性と耐薬品性をもっている
主な用途:ミサイルやロケットのパッキン、ダイアフラム、ホースなど